黄金竜戦のあと

勝ったんだーと
帝国をやっつけた、と喜ぶ解放軍のみなを余所に
 
 
天幕の中でスパイのために
命の灯火が尽きようとしている
マッシュ先生(軍師)とリュウカン先生(軍医)の会話が好き。
 
 
 
 
幻水の世界観は訴えかけてくる。
これは果たして正しい選択だったのか。
 
戦いで命を落とす人がいることを忌み嫌って
帝国の軍師を辞めて
セイカの村で半隠居生活を送っていたマッシュ先生。
村のこどもたちに勉強を教えながら
ときには釣り糸をたれ、戦いから身を引いていた。
戦争を誰よりも嫌っていたあなたが
解放軍で指揮を取り、軍師として策を坊に授け
その結果たくさんの命を奪った。
 
 
それが果たして正しかったのか。
あのままの生活をしていた方がよかったのではないか。
 
 
あのままいけば、帝国の腐敗はもっと酷くなっただろう。
それでも、今世を乱して命を奪ってきたことは・・・・・・
 
 
どちらも悲しい。
どちらも傷つく人がいる。
 
 
 
これで結局帝国は共和国制になるのだけれど
そして3年後には国民の笑顔が戻るのだけれど
 
 
 
リュウカン先生は最後までは答えを出さなかった。
それは・・・・・・とリュウカン先生が云って
マッシュ先生は眠りについた。
とても、とても悲しい話。
 
 
グッドエンドはハッピーエンドではない。
 
 
正史はグッドエンドではない。
 
 
 
多分、戦争に負けたことのある国だからこそ
戦争を題材にしたRPGであるにもかかわらず
戦争を美化することのない話を作れるのだろう。
 
 
 
海梨さんは幻水が大好きです。
プレイし終わった後悶々と
戦争と平和や
何が良くて何が悪かったのか
何が見えていて何が見えなかったのか
それを考える作品だと思います。
 
 
 
それを感じ取れずに
ただRPGとして受け取ってるひとがいるなら
それは悲しい。
こんなにも問いかけているのに。
 
 
2でも、3でも、4でも、5でも。
 
 
 
 
それが人の性。
 
 
プレイしづらいとか
仲間集めが大変とか
そういうのだけじゃなくて
もっと、物語の根底にある
すごく大事で、物悲しいものを感じ取って欲しい。
 
 
ゲームとしてもそれはそれは大好きだ。
 
 
けれど、海梨さんは幻水の世界観が好き。
勧善懲悪ではなく、深い話が好き。
 
 
だって、立場を変えればみんな
信じるもののために進んでいる。
何が間違ってる、だなんて
その立場に立っていないからいえることで
客観性を失っているかもしれない。
信じるものが貶されたら怒る人のほうが多い。
 
 
だから。
 
 
 
本当にこれは正しい選択だったのか。
それについて考える機会を与えてくれる良品だと思う。
 
 
 
 

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k

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