湧き出てくるものを形にするのが怖かった
大切にしたいと 失いたくないと願うものが増えるほど
このどす黒い感情を知られるのが怖かった
抑え付けて 縛りつけて
視えないように工夫して
重荷になるのが怖かった
大切な誰かの心の重荷になるのではないかと
関わりたくないやつだと思われるのが怖かった
当たり障りのない言葉を吐いて
ただ好きなものだけに目を向けて
ポジティブ思考を心掛けて
段々と傷が開いて 溢れ出しそうになるものを
押しとどめておくことに必死になって
何に頑張っているのか わからなくなった
私は私だ 他の誰でもない
こうしてマイナスな感情を抱えてしまう
私は私だ 他の誰でもない
誰かのマイナスな感情を受け止めきれずに自滅してしまう
揺さぶられて ひっくり返されて
ただ確固とした自己認識がされていないばっかりに
堤防が崩れて 決壊して
降り積もった泥が涙と共に濁流となって
支え切れないものを 見ないふりをしてやり過ごそうとして
結局溢れ返ってしまっている
不安や 恐怖や 悲しみが
たくさんたくさん詰まった風船が割れたのだ
綺麗な空を見て 美味しい空気を吸って
それでも心には泥の雨が降り注いで
大丈夫大丈夫と 魔法の呪文を唱えても
もはや効果はなくなってしまった
悪意を受け取って弱体化した精神は
容易く他の悪意に浸食される
回復を辛抱強く待っていても
また別の悪意に侵される
こんな自分を好きになれないから
こんな自分を好きになってなんてもらえないだろう
それでも寂しくて仕方ないんだ
それは自業自得なのだろうけれど
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