海梨さんは、書くことが好き。というよりも、喋ることが苦手。
会話をすると、大体認知にずれが起きると
ずれてるな、なんかおかしいなって思った瞬間が、大概ワンテンポもつーテンポも遅い。
話し言葉は次々に消えていくから、相手も自分の言った意図と違うように受け取られていても
『そんなことは云ってない』と云われてしまう。
いや、でも、確かにちゃんと、そう受け取られても仕方ないような言いかたしたんだ。
それを云うと、大概、相手の気分を損ねてしまうのを知っているから
海梨さんは、自分の認識と、相手の理解がずれているとき
どのタイミングで『訂正』を入れて良いのか、さっぱり解らなくなってしまう。
それを考えているうちにも相手の話は進んでいくわけで
結局、海梨さんは誤解されたまま、話が終結することもままある。
話の展開が速い人と話すときは、特にそういった傾向が見受けられる。
だから、お互いの認知のズレが起こらないように、文面化した方が
一方的に、これはこういうことだ、という解釈が入らなくて齟齬がおきにくいと思ってしまう。
一旦文章化したものを相手に見せれば、あぁ、こういうことを思っているんだ
こういうことを伝えたいんだ、ということを明確に相手に伝えることができて
話し出すキッカケのタイミングを自分で計らなくて良い、というのも利点の一つ。
海梨さんはおしゃべりが苦手。
特に意味のないおしゃべりが苦手。
なんだろう、事務的な話、興味の幅が狭い中でも一致した趣味の話なら楽しめる。
事務的話は、とんとん拍子で進めば、それはそれは達成感があって心地いい。
ただ、挫折も付いて回るから、要注意なんだけれど。
そんなこんなで、話すことが苦手な海梨さんは
極端な方向で、書くことがとても好き。
それは、自分の考えを書くことであり、暴走しがちな妄想思考回路の捌け口。
ただ、書くだけ書いて、あまり整理整頓されないのが難点だったりする。
海梨さんが書くときは、あまり主題を設けない。
ただ、書くことが中心となる。
だいありなんか書いてたら、殆ど萌えのはけ口だし
ツイッターの呟きなんか見てたら、殆ど実況中継型だし
海梨さんが何かを書こう、として書くときは、大体創作するとき。
誰かに捧げ物をするとき、お題を頂いたときは、正面切ってテキスト文書と向き合う。
ただ、自分の頭の中の妄想話を書き殴るときは、特に力を入れない。
単純に、キャラクターが暴走をした結果を書き付けているに過ぎない。
手書きじゃ到底追いつけないので、ネタが降ってきたときにはPC起動が重要だ。
こうしたネタが細々と積み重なる中で、捧げ物にするものや
お題の元の元の元ネタなんかが出来上がることがある。
今までだいありに既出で出てきているオリジナルキャラクターなんかは
ほぼ、昔に作ったオリキャラを少し改変して使っている子達だし。
ネタは、突然降ってくる時が多い。
しかも、物語冒頭部分、とか中盤とか、ラストとか、こんなシーンが書きたい!状態で降ってくる。
そこまでやそれからの展開を書くのが結構大変だったりするから
ネタとして保存しておいて、連載を書いている最中に、使う子も多い。
ただ、そのままではシリーズの趣旨に沿わないことも多々あるので、要素だけ取り入れて。
そうすると、ネタの半分は使ったけど、残り半分が残ることがある。
そこは、また他の話に使ったり、と色々と使い道がある。
勿論、本当に面白くない、と思ったものはボツネタにするけれど
ちょっとでも、脇エピソードで使えそうだ、と思ったものは、とって置くので
現在、海梨さんのデータが凄いことになっている。
そろそろデータ容量の多いUSBメモリに変えねば、満タンになってしまう。
考えていること、をまとめている、というか
いま、自分の思っていること、というのを認知するのが、とても苦手。
いま、自分はどう思ってる? と問いかけて、答が出てくるのが3日後とかザラにある。
アニメ感想とかは、そのままフィーバーして書けるんだけど
普段、直に人と接する機会が少ないからか、稚維ちゃんはどう思う? に対して弱い。
否、弱い、というよりも、本音を出すのが怖くて、思考回路が停止する。
声にするのも苦手意識があるし、感じ方が人と違う、っていうのも認識しているから
自分の感じ方を『おかしい』と否定されるのが、凄く恐怖なのだ。
感じたままを云って『えー、うそだー』とか云われるのが、凄く怖い。
『そんなの感じるわけないよー』『絶対無い』とかって否定されるのが怖い。
多分、通学路で排気ガスで気持ち悪くなって吐くのを否定された経験が根強い。
海梨さんの身体は、人とは違う反応を引き起こしてしまうから
感じ方や反応も、きっと一般の人とは違うものになってしまうんだろう。
例えば、海梨さんはお風呂が凄く嫌い。シャワーでもダメ。
殆どの人が、リラックスにお風呂をあげてくれるが、海梨さんは申し訳ないがダメなんだ。
湿度が高いと、肺に十分な酸素を取り込めなくて、呼吸が苦しくなる。
梅雨の時期もそうだが、風呂場はとても苦手な場所。
露天風呂なら結構時間入ってられるんだけれど、普通の風呂では無理。
肺活量は、病院で測ったら、人並みにあるので問題はないんだろう。
だけど、肺から酸素がうまく取り込めないらしい、というのが個人的な感想。
肺の中に、水分が満たされる感じで、正直いって、歓迎できない。
と、いうのも、海梨さん入院生活が長かった所為で
1週間、ホットタオルで身体拭くだけ、っていう生活を続けてたことがある。
髪は、週に1度看護師さんが洗ってくれた。
家にいてもほぼ毎日体調が悪いので、お風呂に入る体力もなかったのも事実だ。
そんなこんなで、別にお風呂に入らなくても人間死ぬわけではない、というのを学習してしまった。
だけど、社会に出たら、たぶん、この思考回路は通用しないんだろうな、とは思う。
清潔に保つことが、マナーなんだろうな、と。
海梨さんは、年一度の眼科検診に毎年引っかかていた。
理由は簡単。アレルギー性結膜炎だから。
眼科に行っても、点眼薬出してもらって、アレルギー性結膜炎です、って云う紙を渡されて終わり。
なのに、毎年引っかかる。それが解せなかった。
眼科検診の先生に、検診の日アレルギー性結膜炎です、って云っても、信じてもらえない。
結局要検査の紙を渡され、眼科を受診せねばならず、毎年同じやり取りをする。
多分、今でも引っかかる。アレルギー性結膜炎だと明白なのに、何故に眼科に行かねばならん。
他の病気が隠れているかもしれないから、ということなのだろうが
結果が毎年同じなのに、どうしてそれを考慮に入れてくれないんだろうか。
海梨さんのアレルギーは喘息もある。
だから、風邪を引いて受診したら、必ずといって良いほど吸入が付いてくる。
お姉ちゃんに、私の方がしんどいのに、何でいつも稚維の方が重症って云われるの、と云われてた。
それほどにも海梨さんは病院と仲良しだった。
正直、しんどいのが普通になりすぎて、“しんどい”と感じたときには手遅れなんだが。
そういう意味ではお姉ちゃんは“しんどい”慣れしてない普通の子だったんだろう。
病的にみて、海梨さんのほうが重症でも、精神的にはお姉ちゃんのほうがつらかったかもしれない。
肺炎になった時は、『何でもっと早く連れてこなかったんですか』と云われてたし。
いつもの症状だったよ。ただ、熱が出てるのに気づかなかっただけで。
吐くのはいつも。咳くのもいつも。喘息の吸入嫌いだから家で寝てれば治ると思ってた。
海梨さんは、本当に、書くのが大好きで。
話し言葉になると、つっかえつっかえで、頭真っ白になることも
こうして冷静に書くことができるのは、とても大切。
だから、これは、絶対に、自我形成とは違う。
これは、ただの精神安定。
作文何本書けば外に出て行ける自我が形成されるとか云う話はあてにならない。
それなら、海梨さんは、とっくの昔に話せるようになっているはずだから。
それなら、海梨さんには、何が有効だろう?
海梨さんは帰国子女です。
高1の夏に日本に帰国、9月から高校生をやりました。
10月の体育祭の後、疲れが抜けず、45分の自転車通学も無理が来て
(当時父まだアメリカのため、車なし)
ガタガタと体調が悪化。吐く、食べれない→急性胃腸炎で入院。
入院することは、海梨さんにとって日本では珍しいことではありません。
小学生の頃は入退院を繰り返し、挙句の果てには5年生の通知表はもらえなかった。
4年生のとき初めて入院したのは肺炎でした。勿論持病の喘息の治療はありましたが。
絶食治療、24時間点滴を1週間。熱も下がったので帰ってよし、とのことで
次の平日から学校に行ったんです。学校に行くことは、いいことでしょう?
だけど、それがどうもまずかったらしいのです。
小児科の主治医曰く、『何ですぐ学校に行ったんですか。まだ家で休んでなきゃいけないのに』
海梨さん、はっきりいって、意味がワカリマセンでした。
学校に行くことはいいこと、だと思っていたのに、身体は少々しんどいけど頑張ったのに
褒められこそすれど、叱られる理由がどこにあるんだろう、と。
今にして思えば、入院するほどではないが、家で安静にしていてくださいね、ということ。
そういうことなら、ちゃんと説明してください! と思いませんか?
『退院はできますが、暫くはご家庭で様子を見てください』とかちゃんと説明があって然るべきかと。
それがないと、何の知識もない素人は、学校に行っちゃいますよ。
その後、学校に行くこと=いいことの等式があやふやになってしまって
自分の中の価値観がよく解らなくなって、不安定な状態が継続。
4年生の頃はまだなんとか頑張って行っていたのですが
5年生になってからは、散々。1ヶ月に1日出れば良い月もありました。
本気で体調が悪かったのですが、それを疑問に思わない、誰にも相談しない親もどうなのかな、と。
あまりにも症状が続くので、小児科の先生に質問されたことがあります。
『学校で何か嫌なことがあるの?』と。
海梨さんはしばし沈黙したのを憶えています。正直に答えても、信じてもらえないだろうから。
無難な答えを選ぶ癖を身に付けていた海梨さんはこう応えました。
『学校を休んでいて、勉強の遅れが気になる』
もっともらしい答えです。間違っていません。自分の気持ちの数%にも当てはまります。
本当のことを云っても信じてもらえないと思った原因ですが
『通学途中の橋の上で吐いてしまう。排気ガスが気持ち悪い』と云った事があるんです。
海梨さんの登校時間は、丁度通勤ラッシュ時で、通学路はどうしてもメイン道路を通ります。
そこの交通量は半端なく、当時のことですから今と比べて排ガス量は多いです。
普通の人なら気にならなかったかもしれませんが、海梨さんにとってはかなりキツイ。
それを正直に話したのに『排気ガスが気になる? 気のせいじゃない?』と一蹴されました。
多分、先生にも悪気はなかったとは思うんです。
でも、この先生に本当のことを話しても無駄だという気持ちを芽生えさせるには充分でした。
多分、自分の感じていることを、本気で話しても取り合ってもらえない
そんな経験をするくらいなら、おそらく世間一般の人がいうであろう『無難な答え』を云った方が
まだ自分の気持ちのほんの少しは入っている訳だし、嘘にはならない。
それは主訴ではないけれど、自分の感覚を否定されるよりはマシだ、と思うようになりました。
自分の感覚がオカシイのはそれ以前から感じていたことですが
医者に否定されると、本当に何を信じて良いのか解らなくなってしまって。
以来、お医者さんにかかる時も異常に緊張することが多くなりました。
普通に吐いて食べられないだけの症状ならば
事務的に喘息の吸入を受け、点滴を受け、会計をし、帰ってから昼からの授業に出る。
それで良かったかもしれません。
しかし、医師を頼ることが難しいので、誰に相談して良いのかますます解らなくなりました。
その傾向は今でも続いています。
カウンセリングを受けていても、自分の云いたいことをはっきりと伝えることが難しい。
主治医のメールアドレスや番号は知っているのですが、仕事中とかオフの時間だとかを考えると
自分なんかの用件で手を止めさせるのも憚られる。
今の主治医は帰国してからの付き合いなので、9年目です。
今更、別の機関を紹介して欲しい、なんて云っても大丈夫なのか、不安。
というか、別の機関って何? という感じ。
海梨さんは一旦海外に出て、出戻りで地元に帰ってきた身なので
幼少期から海梨さんを診てくれている先生はいません。
だから、どこにも何でも相談できる医師という存在がいなくて。
元来、人間関係を築くのが難しく、その場その場で対処してきました。
今でも続いている『友達』と呼べる存在はアメリカの日本語補習校で知り合った友達。
でも彼女達も今、職を持っていて、自由な時間は限られていて
いつ連絡して良いのか、相談ってして良いのか、良く解らないんです。
集まったときは、大概好きな趣味の話になるので、リアルの話は殆ど出ません。
彼女の話しは聴くのですが、海梨さんから話すのは、どう説明して良いのか解らなくて。
海梨さんはアウトプットは文字、しかもタイピングが一番得意です。
声にしようと思うと、何段階も普通の人とは違うステップを踏んでしまって
結局考えは相手を気遣うあまり、声にならないまま、曖昧にごまかして。
こんなこと云ったら困るかな、こんなこと相談されたら戸惑うかな
何でこんなことも知らないのって呆れられるかな、そんな不安でいっぱい。
言葉を発生するタイミングとかもうまく取れなくて、どこでどう切り出せば良いのか
それが本当に正しいタイミングの取り方なのか、それすらも解らず。
自分で話をしているうちに、自分で云っていたことと、相手の云っていることの矛盾点に気づいても
それを指摘する(誤解だよ、という)勇気も持てず、なんだか遠回り。
文章を書いていると割りと理解されやすいのですが
口に出して物を云うと、捻じ曲がって理解されやすいという特徴があります。
相手の時間を拘束したくないので、端的に説明しようと心がけているのですが
それがどうも、言葉足らずになってしまうみたいで、誤解を招くようです。
口に出す前に、一旦頭の中で文章にしてみてはいるのですが、それがうまく伝わらない。
誤解される、という体験は、何度も繰り返していますが、それが慣れることはなく
何だか、フラッシュバックではないですが、再体験を繰り返しているようで。
それがどうしようもなくもどかしい。
フツーの人はこんなことでは悩んだりしないのかな。
それともこんなことで悩むのもフツーのこと?
16の時から心療内科で、自律神経失調症→社会不安障害と診断を受け
『ゆっくりね』『焦らずね』と云われてきたけれど、そろそろ10年一昔になってしまう。
それに、原因は別の所にあった可能性が高い。(確定診断ではないため可能性が高いに留める)
ならば、確定診断を受けた方が自分の特性も理解しやすいんじゃないだろうか。
でも、その確定診断を受ける医療機関ってどうやって探すの?
というか、病院って転々として良いの?
電話を自分でかけられる?
第一声はなんていったらいい?
どんなことを聴かれる?
途中でパニックになったりしない?
不安でいっぱい。
明るく振舞ってはいるけれど
2011年5月19日 思考回路 コメント (4)心は結構、波風立ってます。
否、平穏に過ごそうとは思ってはいるのですがね。
何もないに越したことはないのですがね。
どうしても、焦るな、って云われるのは無理なのですよっ!
焦るな、って云われると、絶対何かに逃避しなければ
ボーっとしていると、そのことに占拠されるので
最近、ケータイゲームをまた始めました。えぇ、また。
一時期疎遠になってたんですがね。
また、いじってますよ、育成系。げふん。
はまろうとしてはまった訳じゃなく、はまらなくちゃ、と思ってはまってます。
多分、今でも、義務感でやってるので
薄桜鬼以外は、とっととやめられる。(薄桜鬼は育成じゃないしね)
薄桜鬼はもう佳境も佳境なので、もうすぐ終わる。
長かったなぁ。ケータイでやると。
否、一回沖田さんでクリアしたんだけど、そのあと左之さんが配信されたから
追っかけるように左之さんも始めたんだ。うん、無料の範囲で。
まぁ、薄桜鬼は、滅多な事では選択肢間違えないから、安心といえば安心。
だって、一応コンプしてるから。
多分、明日辺り、新八っつあんとさよならできるはず。(体力4しかない)
やっぱり、ケータイよりも、製品版が良いなー、と思うのです。
体力回復するの待つ時間が惜しい。何度もプレイしたい人だから。
そういえば、海梨さん、イマイチ日本の歴史の順序が良くわかってなかったので
極簡単に、至極簡単に、流れを云ってもらいました。
云ってもらったんです。
えぇ、だって、海梨さん、資料を見るとうっかり題字を見るのを忘れて
細事をみちゃって、何時代、ていうのを見失う。
海梨さんが知りたいのは、時代がどう流れて行ったかであって
何時代に何があったか、って云うのは、習ったので、頭にあるはずなんですよ。ある程度。
確かに受験生ほど入ってませんがね。何年とかその辺までは。
海梨さんの今までの授業の受け方って、時代に集中してしまって
時系列がイマイチはっきりしないまま(授業では流れの通りに習っていたんでしょうが)だったので
戦国時代ってどことどこの間??という基本的なことが抜けていたりします。
あと、源平って基本的にどこ??とか(思いっきり興味の対象が絞られましたね)
(戦国=BASARA、源平=遥か3)
細かい所を読みたい症候群を抑えるために、母に時代を挙げていってもらいました。
その後、大まかなその時代の流れ的なものを。それは大抵復習でしたが。
母曰く、南北朝時代の本を読むと面白いらしい。
うん、天皇家の派閥争い、楽しそう。(そこで楽しそうとか思うな、お前も)
心のほうは、なるべく波風立てないようにしてるんですが
如何せん、うまく行かない。
妄想を書き綴っても、何故だか気乗りしないまま、途中放棄。
頭の中でキャラが喋らない状態がまたやってきました。
おかしいなぁ、薬は減らしているから、薬で頭が働かない状態じゃないはずなのに。
そう云えば、この間新聞の読者投稿で
クレーン車衝突や、車の突っ込み事故で、いずれも運転手が持病を隠していたから事故が起こった、
もっと更新の際、自己申告制ではなく、医師の診断書をつけるべきだなどという投書があったのですが
ふざけんな、って思ってしまいました。
いやぁ、だってほら、あの。
海梨さんは自分の車幅感覚のなさ、運動機能の悪さを自覚してます。
おまけに薬の副作用に眠気があります。
怖くて免許すら取ろうという気になれません。(合宿免許のこともありますが)
ですが、てんかん(だったかな?)患者さんや発達障害でお薬を飲んでる方にだって
ちゃんと運転が出来る方は、たくさんいるんです。ほんとに!
うつとかの患者さんだって、お薬飲んでもちゃんと運転してる人はいるんですよ。
(たとえ、お薬の注意書きに、危険な作業は控えてくださいと書かれていても)
それに、大分前の話になりますが
無呼吸症候群の運転士さんが事故を起こしたこともありましたね。死傷者多数。
あれは明らかに、発症に気づいていなかったであろうし
病院に行く暇もなかったのでは・・・・?と今にしてみれば思います。
まぁ、社内の健康診断とかもあるんでしょうが、自分の寝てるときの症状なんて分るまい。
よくて、最近寝不足気味で、といって、じゃぁ、良く寝てください、って話だろう。
おそらくこの運転しさんだって勤め始めは無呼吸症候群なんてなかっただろうし
あったとしても初期症状で全く気づいていない可能性だって高い。
それを事故が起こった際に、運転士さんの病気を取沙汰すんだからマスコミもマスコミだ。
事故を起こしたドライバーさんにしたって、実際の所、てんかん患者だから悪いんじゃなくて
てんかんの薬を飲み忘れたことが悪いんであって、てんかんであることが悪いんじゃない。
問題点が違う。一緒くたにするなよな、って思うんだ。
実際、薬を飲んでいるときには、ちゃんと業務を行えていたのが事実だろう。
それにしても、最近の求人は、要普免が多いです。
まるで、普通免許ない人は雇わないよ、的な。
そして尚且つ、顔つきの身分証明書提示のところなんか、免許書持ってる人はそれでいいですが
ない人なんて、学生でもなければ、パスポートですよ!外国に行くわけでもないのに!
だって、保険証は写真ついてないですからね。
他に身分提示できるものってあるんですかねぇ・・・・・・
首都圏はまだ交通の便が整ってるからいいでしょうけど
うちのような田舎なんて、(まだ田舎田舎してないのでマシなのですが)ホントに・・・!
自転車で行動半径広げようにも限界が。
こんな調子で働けるようになるのかなぁ、とちょっと心配。
自転車圏内か、電車通バス通でも、駅やバス停から徒歩でも問題ない距離じゃないと
お仕事に差し支えたら本末転倒ですからねぇ。
それよりも。
海梨さん、ちゃんと、何かスキルアップするようなことしなきゃ。
それをしてたら、安心するんじゃない?
知覧・青春~アイ・アム・ヒア~
2011年5月14日 演劇 コメント (2)「知覧・青春~アイ・アム・ヒア~」
presented by 劇団道化
天寿を全うしたキョウコさんが、天国にやってきて
特攻隊員としてあの日飛び立った、好きだったヨシヒコさんが天国に来てないか
天国のリサーチを使って調べてもらう。
けれど、天国のリストには、その名前がなく。
特別に調べてもらうことが出来るという。
調べられるのは、ひとりだけ。
天国のリストにないということは、地獄に行っている可能性もあるという。
キョウコさんの若き日を再現して
何がヨシヒコさんにあったのか、それを確かめるお話。
知覧とは、鹿児島にある、特攻隊の基地。
キョウコさんは、両親を亡くして、おじおばに養ってもらっている。
おじさんは、学校の先生で、英語を教えている。
キョウコさんとヨシヒコさんは元々博多での幼馴染。
両親を亡くした彼女がこちらに移って、久しぶりに再会した。
・・・・・・・・おじさんが、とても良い人でした。
というか、何役やってたんだ、あの人。
えっと、天国の人、それからおじさん、トメキチさん。
しかし、おじさんとトメキチさんの二役を同時にこなさなきゃいけないのは
とても大変そうだった。
いや、袖で会話だけが聴こえているんだけれど
あの人、声が潰れてトメキチさん声になってるんじゃなくて
本気で演技で使い分けてるんだ、って想ったら、本当に尊敬の思いでいっぱいになって・・・!
キョウコさんとヨシヒコさんの純愛は
見てて恥ずかしくなる感じの、同じ空間にふたりっきりの恥ずかしさといったら、もう!
甘くなるわけではなく、ひたすらに、恥ずかしい。
恥ずかしさが伝染してきて、うきゃーーーーっってなるくらいには恥ずかしい。
手が触れちゃったと気づいたときに、うわっっと飛びのくのが
漫画だったらじったんばったん悶えたいくらいに・・・!
何、微笑ましいの通り越して、いや、もう、やめて、みせつけないで・・・!的な何か(何かって何)
ヨシヒコさんの活舌の悪さはあれは演技なのか、素なのか。
後ろの方はきっとセリフ通ってないだろうなぁ、などと想っておりました。
そんな海梨さん、実は今回、前から2列目でした。
母とも席が離れておりました。
なんでか・・・って?
エキストラ、やらせて頂きました。
実はこの作品、劇団道化と九州の子ども劇場の青年が協力して創った作品なのですが
如何せん、九州地方を周るので、劇団出演者は5人。きっかり5人。
でも登場人物は主要がキョウコ、若かりし日の再現キョウコ、ヨシヒコ、トメキチ、おじ、おば、天国の案内人3名
ヨシヒコさんが何役もする訳にはいかないので、人数が足らない。
ただでさえ、おじとトメキチさんは無理矢理早着替えもあったりしながらやりくりしてるのに。
それに加え、戦後トメキチが商売するのを追うチンピラ2名と
キョウコさんが働いているバスにトメキチが乗ったときに乗り合わせたバスの乗客が足りない。
そこは、現地調達。
元々、学校公演が多い劇団道化さんなので、先生と生徒が子分と親分と立場を逆になったり。
校長先生が乗客になりたいがために、違う学校になっても呼んでくださることもあるんだとか(苦笑)
ってことで、海梨さんも乗客やらせて頂きましたっ!
脚本を書かれた、篠崎さんとお話させていただいたときには
まんま、帰国子女という肩書きで、とか笑って云われましたが
トメキチさんのセリフからすると、あれは、冗談だったんだろうなぁ、と。
だって、それだと、スーパーとか知ってる設定になっちゃうから
あそこで『知ってる知ってる!』って云わなきゃいけなくなっちゃう。
皆さんと話をあわせるためには、戦中、戦後、ずっと日本にいたことにしなければ。
というか、海梨さんのお話、やっぱり解りにくいんですね。
舞台上でのどういう設定で、っていうのを考えながらの時に
劇団の(若かりし日の再現キョウコさん役)方に、立ち位置は椅子のギリギリくらいで
といわれてたのに、みんながどんどん下がって行っちゃうから
その後、会場までの間に他のエキストラの子に
「立ち位置なんですけど、みんなどうしても、後ろに下がってっちゃうんですよね」
って云ったつもりなんだけれど
本番随分と後ろにみんな行っちゃって。
傾斜のあるセットなので、そんなに、自分ひとりだけ前に出るのも妙だし。
トメキチさんが海梨さんの役には意地悪するんですよね。
寸前まで、どういうリアクションで切り返そうか迷ってました。
アドリブ大王らしいし、ひょっとしたら本番では意地悪しないかも、って想ったし。
結局、リハ通りに意地悪されたんですが、じとりと睨みつけるほうが良かったのかな。
それとも、何か云ってやった方が良かったのかな。
今では何が最善なのか、良く判らないけど、舞台を纏め上げるのって大変だろうし
海梨さんが舞台を壊してもいけないしなぁ。
ちなみに、トメキチさんは、スーパーを開く宣伝用に
キャンディを乗り合わせた乗客に配ってくれたんですが
海梨さんの乗客にだけ、意地悪いんです。むぅ。
それに関しては、海梨さんの乗客は、本番は、くれないなら良いよ、ってそっぽむいたりしたんですが。
リハのときはじとりと睨んでみたので、そっちの方がよかったのかなぁ。なんて。
バスに初めて乗る、という設定で、やたらめったらバスに感動するんですが。
というか、客席からの登場なので、一回立ち上がったと思ったら、なんでか座っちゃった。
勢いつけすぎて飛び上がって客席に舞い戻ったという失敗をしながら
なんとか舞台に上って行き、傾斜のあるセットに本気でよろめいて
明らかに、バスにはじめて乗りました、状態の海梨さん。
おかしいな。初めてバスに乗ったときはよろめかなかったのに。
色々、リハでの設定を踏まえて、バス発車、バスでひと悶着あって、到着。
トメキチさんにスーパーに来てねーと云われながら舞台を去っていく、という。
バスに乗っているという演技をどの程度やったら良いのかなぁ、と思っていたのだけれど。
発車時、つり革、ガタガタ、ブレーキ、反動・・・・・・
それだけでも、結構時代がでるなぁ、と思ってみたり。
今の車だと、そんなに揺れなかったり、ブレーキゆっくりだからそんなに反動なかったり
いや、まぁ、ある程度あるけど。
あの当時のバスが、どういう程度なんだろう、って思ってみると、かなり大袈裟に動く身体。
でもまぁ、舞台劇だから、大袈裟くらいが丁度良いんだろうけど。
その後の、トメキチさんとキョウコさんだけのバスも、結構揺れてたし。
篠崎さんから、カーテンコールでひょっとしたら劇団員と一緒にプレゼントが貰えるかも知れないですよ
と聴いていたにも拘らず
それを忘れて、自分の役がすんだら、あまりにも暑かったのでとっとと現代に変身を解いてしまった海梨さん。
元々、頭おさげで、手荷物にもんぺを入れ
格好はタンクトップに学校のシャツを羽織り、下は短パンという格好で行っていたので
もんぺを脱いで、止めていたボタンを全開にして袖を捲れば、現代に簡単に戻ってしまう
すごくお手軽なタイムトリップだったのです。
リハ終了後、もんぺをはく前にシャツだけしめてうろうろしてたら
『やっぱりみつあみだよね!』と声をかけられるかけられる。
うん、皆さんいい人なんだけど、ごめんなさい、咄嗟にお名前が出てこなくてっ
そして、うっかり忘れたままカーテンコールでトメキチさんに
「エキストラで出演してくださった追手さん、乗客さん、舞台にどうぞ」と云われ
本気で焦る。焦るったら焦る。だって、もう、変身解いてる。一般人に戻ってる。
でも、篠崎さんにそういえば云われてたなぁ、と、これも想定内の出来事、として受け止め
パニックには陥らずに、落ち着いて、壇上へ、奥へと進むしか拒否権はなく
(下手から上がってくるのは2人、上手に座ってるのは9人で海梨さん先頭)
プレゼント係さんがどうやって渡そうか迷っているのを、何故か取り仕切っている海梨さん。
(エキストラの方が人数多く、役者さんが後ろのセットの上にいらっしゃるので渡しにくい)
その後、ありがとうございました、と役者さんに云って、舞台から降り
また、役者さんに拍手。ブラボー!
終演後には
『稚維ちゃんよかったよぉ』ともろバレ。うん、いいんだけど。
『今日だけでやったの?』と訊かれたのには、まぁ、劇団の人これるの今日しかないしねぇ、と。
実際には7時始まりの、6時半開場で、エキストラは5時15分集合だったんだけど。
家からホール、滅茶苦茶近いから、家でたの、5時で5時5分には着いてたな。
ちゃりんこちゃりんこ嬉しいなー。
個人的には、ヨシヒコさんが天国に来たラストは良いんだけれど
キョウコさんと離れたあとのトメキチさんとヨシヒコさんの余生が気になっていたり。
否、にしても、トメキチさんのアプローチはものすごかったな。
ヨシヒコさんは音痴設定なのか。
とにもかくにも、楽しませていただきました。
そして、戦争はやっぱり嫌だと、やっぱり思うのです。
ありえたかもしれない未来
2011年5月9日 ネタ帳跳ねる 跳ねる 跳ねる
そこに鳥が飛来して 嘴に咥えて持っていく
それを遠目に見やって まだ夢の中のように思う
「・・・部屋にいないと思ったら。まだ寝てろよ、この重傷者」
「・・・・・・赤髪」
振り返ればそこにいたのは 弟をこの海へと連れてきた男
判っているのはどうやら おれは この男に救われたらしいこと
「すまねェ」
「俺にいうことじゃないさ。やったのはあいつだ」
そういって指をさした先 視線を辿れば 懐かしい少女がいて
おれは何故だか 泣きそうになった
「エース! 何やってんの、まだ寝てなさいって!」
赤髪の船は白ひげと遜色ないほど大きい
その船内を駆け回ってきたのか 彼女の息は上がっていて
「お前が、おれを?」
「まだ脈があったから、ギリギリね」
そういってぽふりと頭に手を置かれる
身長差の所為で彼女が背伸びして めいいっぱい背伸びして
あぁ あれからどれだけの月日が経ったというのだろう
子どもだったあの頃は 普通にぽんぽんと頭を撫でられていたのに
今はこんなにも視線が違う 身体つきも違う 力の強さだって違う
「~~~~~~っ」
「ちょ、エース!?」
震えて蹲るおれの頭上から 彼女の慌てた声が聴こえる
「ごめんね、あんた助けるのに精一杯で、というか、私がついたときには白ひげのおじ様は・・・」
おれの考えを知ってか知らずか オヤジの名前を出してくる彼女に
頭をブンブンと振ることで否定する 違う お前を責めている訳じゃない
ただ 敬愛するオヤジを失ってしまった喪失感を どうしても埋め合わせられなくて
「る、ルフィは多分大丈夫よ? なんとかっていうルーキーが連れて行ってくれたらしいし、生命反応はあるから」
こいつの感知能力は半端じゃないことは理解している
だからこそ おれを助けることに全力をとしたんだろうと そう思う
その時点でオヤジはもう 助からないんだと知っていたんだろう
だからこそ
「お前は何でおれを助けられるタイミングで」
「・・・・・・!」
「お前ならあの戦争を止められただろう?」
「・・・・・・・」
おれの言葉に沈黙する彼女に おれはもう何もいえない
そんなおれに 彼女はため息を零すと 淡々と告げる
「私だって私の力のコントロールができる訳じゃないの。
勝手気ままに動いていく身体にあわせて状況を見極めているに過ぎないの。
エースだって今回はたまたま居合わせたから助けることが出来た、ただそれだけのこと」
タイミングが悪ければ、あんただって死んでたわ
そう告げる言葉は 悪意などこもっているはずもなく
その言葉が痛いはずなのに どう取っても 優しいとしか感じられなかった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
IFエースが手遅れでなく、うちのはちゃめちゃな設定のお嬢さんが頂上決戦終了間際にトリップしてきたら。
即行でエースを助けると思います。そしてガープじいちゃんにだけ、エースは生きますよ、とかいうんだ。
一人称がひらがななのが苦戦したとか云わない。
何か、またトラブったのか
2011年4月17日 映画アクセス数がとんでもないことになってるんだがw
一日でアクセス100越えとか何ソレ。
またカウンタトラブりましたか、だいありさん。
しかも新規書いてない日に。
そのあとも50越えとか記録してるし
完全にトラブったな、という感じ。
もしくはサイバーアタックか。
んな訳ないか。
ここ二日、コナン、のだめと映画が地上波で流れたので録画。
コナンの方は服部が出てくるのは結構なんだが
キッド率高すぎて、怪斗に『まじっく怪斗に帰れ』と常に呟いていた怪しい人。
しかし、今回、颯爽とした怪盗ではなく
コナンにあんなとこ触られ、妙な表情してましたね、怪斗。
青山先生は黒羽怪斗視点で難破船書けばいいと思う。
飛行船の上で何考えてたとか。蘭ちゃんのお尻を触る過程とか(をぃ)
コナンが電気ショックで犯人グループのひとりやっつけてるのみて
「うわー」とかひとりでなってる怪斗とか。
そうなると服部の出番がなくなるんだがな。
接点がないから。
否、電話してるの見てるから、その辺でちょろっと出番アリかもしれんが。
華麗に登場、華麗に奪っていく、というのではない今回。
コナン助けるために飛び降りたり、新一に化けてとお願いされたり
コナン抱っこしてるから翼とじれなかったり、スマートな怪盗じゃなかったから
怪斗な部分も見れたし、やっぱりこれはまじっく怪斗で書いて欲しい。
最近のコナン映画はキッド映画か、と疑問になるくらいキッド出現率が高いので
青山先生、怪斗視点で書き直したら売れると思うんだけどなぁ。
失敗する怪盗でかっこ悪いけど。
*怪斗と書いてありますが、正しくは快斗です。アクセス除け。
のだめ前編は、あそこでぶち切りかよ、とつっこんでしまった。
後味悪い。前後編だから仕方ないのかもしれないけれど、これ、劇場に足を運んでたら次待てない。
今は来週を待てるけど、映画なんて何週間も待たなきゃいけなかったはず。
こんな後味悪い前編、映画館で見なくてよかった。
しかも半分近く知ってる内容・・・・・・。それを緻密に濃く描いた感じ?
後編を待とう。
コトリ、と異なる材質が接触する音がして、テーブルに影が落ちる。
静かに鳴り出したオルゴールの音に、嗚咽が混ざる。
「・・・・・っ」
声にならない声が、オルゴールの音だけが響く空間に重なる。
泣いてはならない、そう思った。
自分が泣いてはならない、そう思ってきた。
こんなにも離れていて、あの揺れだって経験していないのに。
温かい陽だまりの中にいて、弾力のあるベッドで横になれるのに。
この時期は眠れない。
ずっと頭が重たくて、瞼が張り付いたように、瞳を閉じさせてくれなくて。
ただ呆然と虚無の世界を見つめる。
何年経っても、忘れられない。
街が賑わいを取り戻しても、人々が元の生活を取り戻しても、忘れられない。
爪痕が、綺麗に隠されても。
繰り返される映像が、瞼の裏に浮かぶから。
心無い言葉が、耳に木霊するから。
一度失った生活は、もう、元の形には戻らない。
そこからは、また新しい生活なのに。
それを経験していない自分が、なぜ泣く。
何も失っていない自分が、なぜ泣く。
本当の意味で怖い思いをした人々が、前に進んでいるというのに。
どうして、自分の時計は、あのときのまま、止まっているのだろう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
突発短文。ネタ帳にもなりやしない。
トラウマ的ものを抱えている人、ってことで書こうと思ったら
いまだと『揺れ』を真っ先に思い浮かべてしまって。
別に今回の震災をイメージして書いたわけではないんですが。
寧ろ感覚的にいうと阪神のときのイメージで作った感じ。
逆に船の難破とかもイメージしたりしたんですが。(キノの旅の船の国みたいな)
不謹慎なネタかもしれません。
トラウマが残りませんように。一日も早い「日常」が戻ることを祈ってます。
ねぇ、これ、ちょっと糖分高くない?
と、読後思わず水を一気飲みするくらいには甘かった。
否、ホスト部読んだ続きで読んでるから相当溜まってたんだけど。
前回発売日にゲットし損ねて、次回流通を待ってたわけなんですが
3年ぶりかー、と感慨深く。
否、だって、2巻を手に取ったときには
『あ、Wジュリの続編でてるー、あれ? でも2巻?』
だったんだもん。
1巻置いてなかったんだもん、メイトさん。
んで、1巻ゲットしたのがついこの間だから
そんなに間は開いてなかったのです。
だってそれまで2巻しか品揃えしてなかったんだもんメイトさん(あくまで云う)
しかし、海梨さんの記憶力が悪いのか
竜良と彼女の話がちっとも思い出せないんだが。
あれ、本編でそんな話あったっけ。
うーん? ごめん、竜良。
お兄ちゃんたちが大好きすぎて、お前にまで気が回らなかった。
竜良にマコが
『男が女の子に求婚するように作られてるんだよ』って説明している辺りで
『真琴さんとそんな話したくない』って竜良がいってるんだが
その後
『糸さんと同じ顔に手をあげたこの人たちが悪いんじゃない』って笑顔で一蹴したマコに
綺麗なお姉さんがよかったけどあの人ならお兄さんでもいいかも。
・・・・・・・今まで男と認識してなかったのか、お前。
マコじゃなくとも脱力しますよ、そこは。
個人的にツボったのは
父ちゃんたちがスイーツブログ仲間だと言うこと。
仲良きことは素晴らしきかな。
始発で先頭って、始発の電車で行って行列の先頭に並んだって意味ですか?
ハイスペック茜さんも素敵でした。
いやぁ、ホスト部も終わりましたね。
とうとう。とうとう。とうとう。(大事なことなので3回云いました)
何回春と夏と秋と冬を過ごしたんだか判りませんが(読み返して数える気にもならん)
とうとう完結です。(あ、4回目)
葉鳥先生お疲れ様でした!
大好きですよ!ハイテンションなみんなが!!
千年の雪とはまた違った意味で好きなんです。
えぇ、あれはもう別格で大好きなんです。
(血が飲めない吸血鬼って何、その萌える設定←通常設定は萌えない人間)
結局みんな、殿のことが大好きすぎて付いて行っちゃうんですね。
みんな留学しなきゃなー、将来的に、とか考えつつ
殿のことほっとけないしなー、て考えてたら
ハルヒ留学←環くっついて留学←じゃあ俺らも行くかー!
ってどんだけ仲良いの、あんた達。
しかもハニー先輩もモリ先輩も大学入ったばっかりだし
鏡夜に至っては、3年のこの時期なのか?とホントに疑問だし
双子はまぁ、良いとして。
双子に妹できたらホント猫かわいがりしそうだよなー。
そして殿に懐くとか、何その未来予想図。
ファッション系とグラフィック系に分れるとか
ファッションはお母様譲りだろうけどもグラフィックでゲーム・・・ありえそう。
殿に懐いて、それに妬く双子とか凄く可愛い。
だって双子は殿のことが大好きだから、双子に似た妹なら殿のこと大好きだろう。
ハニー先輩と黒魔術研究部のあの子、お付き合いすることになったら
ほんとに部内で真っ先にゴールインしそうで怖いですww
なかなか云えないからどうせだめだろうなー的な発想でうっかり・・・・・・
そして黒ハニーに捕まるという。
モリ先輩は、ホントになんか、ご令嬢、っていうのがお似合いな控えめな
動物好きな方といっしょになって欲しいですね。
目指せちっちゃいものクラブ!
鏡夜は、ホントに利益で選ぶんでしょうけど
そこでうっかり恋愛しちゃって欲しいです。
鏡夜が照れたり慌てたり焦ったりしているのを見てみたい。
お互いに腹の探り合いのような相手でも良いんでしょうが
振り回される鏡夜でも良いような。
今までの鏡夜のデータにない人間と組ませてみるってのはどうだろう。
実際殿との触れ合いで人間の幅が大分広がっただろうし。
最後にメインふたり。
最初にラブコメ要員だと云っておきながら(おそらく初回)
ここまで長くラブコメにならなかったふたり。
ハルヒも最後まで女装の似合う男の子認識だったようですし
殿はどこまでもいじられなければ生きていられないような人ですし。
しかし、まぁ、光や馨をはじめ、ホスト部のみんなに支えられて
勘違いしたりすれ違ったりしながら、想いを通わせ
日本から離れた空の下で過ごす日々の中、それなりに恋人らしくなっていったようで。
いちゃいちゃしているのを誰も邪魔しにこないのか、と不思議に思ってみたり。
みんなあったかい目で見守ることにしたんでしょうかね、ふたりについては。
同じアパートなのに。
セレブな人たちなので海外日常会話が周りは普通に出来るという
ハルヒ的には学年トップでもしんどい日常でしょうが
得るものが多い留学生活になったのではないのかなぁ・・・・・・
周りに安心して相談できる仲間、恋人がいるって幸せですねvv
自分の視野を広げてくれる人たちだと尚の事得るものが大きいでしょう・・・
無駄に海外慣れしてるからなぁ。あの人たち。
殿はフランス語以外も話せるのか?
大丈夫だよな。一応跡取りだし。
しかし、みんながいると、ホントに騒がしい日々でしょうね。
学業だけじゃなく、いろんな所に引っ張りまわされそうだ。
頑張れ、ハルヒ。
「よぉ、よく来たな」
「お邪魔してるわ」
時間帯が夜から朝に変わった。
遊園地の主であるゴーランドが、今日もいい天気だ! と伸びをして屋敷から出て来る。
夜からここの居候であるボリスに用があって遊園地に足を運んでいた私は、ここの主人に挨拶してなかったな、と少し困惑する。
「気にすんなって。いつでも来て良いっていったのは俺だぜ?」
ごめんなさい、と言葉にするまでもなく反省しているのを見破って、ぽむぽむと頭を撫でられる。
それがどうにもくすぐったくて、目を閉じる。
「そうやってあまやかすからボリスがあそこまで強引なのよ」
「何? 何かやらかしたのか、あいつ」
「一晩中いつ壊れるか知れないゴーカートに付き合わされたわ」
はぁ、とため息をつくと、ゴーランドは思いっきり笑った。
「ははははは、それ位付き合ってやれよ。やつに会いに来たんだろ?」
「会いに来たとはいっても、用事があって会いに来たの。遊びに来たんじゃないのよ」
「用事?」
「ボリスに今度お菓子を作ってくれっていわれてたから、ブラッドの所で作らせて貰って持ってきたの。
あ、ゴーランドも食べる?」
「あぁ、貰う。にしても、結構な量作ったんだな」
「この後アリスに会う予定なの。女王様とペーターにも持ってってもらおうかと思って」
「お前さん交友関係広いよな」
「だって、余所者だから領土争いとか関係ないもの」
勿論余った分は時計塔に持って帰ってエースとユリウスにあげるつもりだ。
ブラッドの所には先に置いてきたから、配分は向こうで何だかんだいいながら分けてくれているだろう。
「お、んまい!」
「・・・・・・ほんと?」
「あぁ、ホントだホント。お前さんいい嫁さんになるぜ」
「・・・お菓子作りと料理はまた勝手が違うんです!」
私が目を離している隙に焼き菓子をひとつ口に入れたのか、ゴーランドの声がした。
その言葉に目を瞬いていると、嫁さんという単語が出てきて、顔が熱くなる。
そう思った瞬間には、ゴーランドに対して、素直ではない言葉が出てきてしまっていて。
「でも俺は、料理できなくてもこういう菓子作れるやつの方がいいけどな?」
その言葉に、全身が固まるのが解る。
こっちの反応を見て楽しんでいるんだろうか、この男は。
それとも天然なんだろうか。
どっちでも良いが、速く脳内思考回路を急速に冷やさなければ、やばいことになりそうだ。
「あ、ユズル! みつけた!」
「よぅ、アリス」
「おはよう、ゴーランド。何、ふたりで話してた?」
邪魔だった? と問いかけてくるこの不思議の国で友人になったアリスにそんなことはない! と即答する。
よかった。彼女が来てくれたお陰で冷静さが戻ってきた。
「じゃ、ゴーランド、私はアリスとお茶するから」
「おぉ、よかったら後で俺様の演奏会---」
「騒音は結構」
「公害だからいい加減やめれば?」
「・・・相変わらずひでえな、お前ら」
なよなよと崩れていくおっさんを尻目に、私はアリスと共に笑う。
「あれで破壊的な音痴がなければいい人なのに」
「あと、いつ壊れるかわからない危険なアトラクションも廃止してくれれば安心だわ」
「根はいい人よね」
「うん、この世界の誰よりもわかりやすいと思う」
あのファッションセンスとか色々と物申したい所はあるけれど。
それはまぁ、この世界の人色々とビビットな所があるので、いわないで置こう。
「わぁ、これホントにユズルの手作り?」
「まぁ、ね。材料はブラッドの所にあったの使わせてもらったけど」
「これ、いい香り。紅茶のクッキー?」
「ブラッドに何するんだ、って怒られたけどね」
私の茶葉を、って。
でも焼きあがったの真っ先に試食させたら、まぁ、こういうのも悪くないかもな、っていってたから、それなりにはなったんだろう。
「レシピは頭の中?」
「うん。基本的なのは、ね。後はアレンジ加えて試行錯誤だから失敗もするけど」
「今回一番心配な出来なのは?」
「んー、これ?」
そうして取り上げたのはカップケーキ。
エリオット用に、と思って作ったにんじんカップケーキなのだが、自分の趣味丸出しなのだ。
通常生地とにんじん生地のマーブル具合がどうも気に食わない。
完全に溶け合わない、ゆらゆらした感じを出したかったのだが、それだとあまりにも水分量が微妙だったのだ。
すりおろしにんじんから出て来る水分は、意外と多い。
自然と重たい生地と軽い生地とに分かれてしまって、色味が悪くなってしまう。
「とっても美味しいけど?」
「うん、火は完全に通したから、味的には問題ないと思うんだけどね」
見た目が美しくない。
これでも大分美しいのを選り分けたつもりだ。
勿論、あまり美しくないのは捨てる訳にはいかないので、顔を覗かせたにんじん料理好きのエリオットの胃の中へ。
それでもやっぱり気に入らない。
「何か問題でもあるの?」
「うーん、女王様って赤好きよね」
「好きね」
「ってことはにんじん色も好きな色系統よね」
「・・・うーん? 話が見えないわよ、ユズル」
「美しくない赤を女王様に見せて機嫌を損ねないかしら」
下手をするとビバルディは兵のひとりやふたりイライラして首をはねてしまうかもしれない。
そんなことになったら私の所為だ。
これはアリスにはこの新作カップケーキは持って帰ってもらわない方がいいかな。
「・・・・ぷっ」
「・・・? アリス?」
「・・・・あはははは! ちょっ、本気でいってるの!?」
「何で笑うの?」
「ビバルディはユズルが作ったものだって知ったら大喜びで食べるわよ」
「・・・・へ?」
「だって、なかなか顔見せないからイライラしてるくらいなのよ?
ユズルがビバルディに会えないからお詫びだって持たせてくれたっていったら、喜ぶに決まってるじゃない。
ま、次は絶対ユズルをつれて帰って来い、とかはいいそうだけど?」
3人でお茶したがってたしね、とアリスは笑いながらいう。
そうなのか・・・ビバルディ・・・。
だけど、一旦ハートの城にいくと帰してくれなさそうだから行くに行けないんだよ。
「ペーターは、どうかな」
「あの人は基本的に私にしか興味ない気持ち悪い人だから」
アリスはその名前を聴くとピシリと固まり、遊園地のドリンクを飲んで、ため息をつく。
「私が嬉しそうに食べてたら興味持つんじゃないかしら」
「・・・相変わらず深い愛情ね」
「深すぎるのよ」
そういってため息をつき遠い目をする友人に一種の哀れみを感じてしまった。
「そういうユズルは?」
「え?」
「ユリウスとは?」
「とは?、とは?」
「疑問系に疑問系で返さないの」
「毎日仕事で大変だなぁって」
「それで?」
「ベッド占領して悪いなぁって。あの人、いっつも気づいたら作業机で寝てる」
「ユリウスの仕事って時計を直すこと、よね」
「うん、四六時中時計いじってるわ。食事も睡眠も不規則。おまけに日光もまともに浴びない」
「ユリウスって不思議よね。テリトリーに入れた人間に対してはそんなに怒らない」
「うん、結構放っておいてくれるのよね。楽でいいんだけど、ユリウスの身体が心配だわ」
「食事とかは?」
「一応居候だし、起きたときに作って、机に置いとくの。作業の邪魔しても悪いし」
「会話は?」
「コーヒー飲んでるときにするくらい? 仕事の邪魔したくないし」
「ふぅん」
「私に出来ることがあればいいんだけどね。私機械強くないし」
下手に触って部品失くすとかしたら、私死にたくなっちゃうよ。
そう思って、盛大にため息をつく。
「一回分解しちゃえば?」
「・・・へ?」
「ほら、一回時計の仕組み解っちゃえば、後手伝い申し出やすくなるじゃない」
「いや、でも・・・!」
だって、ここの時計、絶対歯車だよ??
いくつもの歯車が合わさって動いてるんだよ??
素人には簡単に・・・・・
「大丈夫だって。
ユリウスだって最初から分解したのを最後までひとりで組み立てろなんていわないだろうし」
そりゃそうだ。
素人が一回で全部の仕組みを理解して時計を元に戻せれば、ユリウスのような『時計屋』という専門職なんて必要なくなる。
「ユズルが居候だっての気にしてユリウスに迷惑かけないようにしてるのは解るけど
役に立っていた方がユズル的にも気が楽なんでしょう?」
「・・・・・・」
アリスの言葉に、何もいえなくなる私。
ユリウスは何も干渉してこない。滞在先が彼の所でよかったと思っている。
これは本音だ。
だけど、居候で彼のベッドまで奪ってしまっている私が居る。
せめて仕事の邪魔だけはしまいと、外出することで彼の視界から自分を消して今まで過ごしてきた。
彼は何もいわない。文句はいわない。
息抜きに飲むコーヒーの時間にする会話が唯一のコミュニケーション。
そのときは決まって、彼からの私が作った本当に簡単な食事に関するコメントだった。
それ以外はお互い詮索しない。
この世界に来てから随分と経つ。それなりの時間を過ごした。
そして、私の世界とは考えられないほど他の人とは仲良くなれた。そのひとを知れた。
だけど。
一番近くて、一番遠い。
滞在先の主であるユリウス。
エースとは話せても、黙々と作業をしているユリウスとは話しにくい。
憧れ、なのかもしれない。
ユリウスは、ユリウスが作業している姿は、私の理想なのかもしれない。
何かひとつのことに集中して、四六時中そのことだけに専念して、それで生活していく。
寝食も忘れるような、そんな、集中できる仕事。
そういったら彼は怒るかもしれないけれど。
手に職がある。
そして皆がそれを頼りにしてくれている。
それはなんて羨ましいことなんだろう。
「アリス」
「なに?」
「私、やってみる」
そう、決意を固めて告げれば、アリスはにっこりと笑ってくれた。
このときの私は、この世界に何故時計屋が彼ひとりなのか、しらなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
突発ハトアリ第2弾。
前回と同主人公で。滞在先は時計塔。ちょっと時間は進んだかな?
でも攻略対象としてユリウスと交流してなかったのでイベント進んでませんね。
寧ろユズルさんはゴーランドさんがストライクゾーンなようだ。
ブラッドもエリオットも双子もボリスもエースもいいお友達。
ただ、ゴーランドとユリウスは違うようです。
ペーターはアリスの旦那さん認識。アリスは迷惑がってますが。
ゆらりゆらりと揺れる人影に、息を呑む。
一番きてほしくないものが来てしまった、そんな感じがする。
「やぁ」
そう云って、影の輪郭の口が弓なりに笑む。
「そろそろ覚悟は出来たかい?」
ふるふると首を振るものの、声は声にならない。
がくがくと足が震える。
その様を楽しむかのように、影の瞳が嬉しそうに笑む。
「そうは云っても、この状況だ」
君も助かりたいだろう?
段々とはっきりとしていく、影の正体は---
「わたしは、『わたし』に負けない」
震える声でようやく紡ぎだした言葉に、力を貰う。
言霊。
目には見えないけれど、確かに存在する。
「わたしは、『わたし』に屈しない」
声に力が戻ってくる。
先程よりも強く紡がれた言の葉に、影は苦しげに眉をひそめた。
「きみは、永遠にここを彷徨うつもりかい?」
先刻の強気な言葉が嘘のように弱くなった語調に、こちらが強気で答える。
「大丈夫。光は見失ってない」
そして笑う。
「あなたもわたしの一部。だから置いていったりなんかしないよ」
言外に、不安にならないで、とそう願いを込めて。
その瞬間、影が自分自身を覆ったけれど、それは悪くはない感覚だった。
きっと、これからも惑わされたりするだろうけれど。
怖くなって逃げ出したくなるかもしれないけれど。
大丈夫。まだ光は見失っていない。
そう思って、手足に力を込める。
ヘドロのように足を取っていた足場が固い。
少し意識を集中して、そして、声を上げる。
「大丈夫。まだ大丈夫、壊れたりなんかしない」
まだ、君の幸せを見てないから。
そう強く願えば、闇は霧散する。
今置かれていた状況を、ようやく思い出す。
「人の心は弱いけど、人の心の繋がりは信じているだけ強くなる」
根拠はないけど、多分そういうものだと思いたい。
「わたしにこんな幻覚はもう通用しないんだからっ」
強く心を持てと云われたのは、いつだっただろう。
もう遥か昔に過ぎ去った人たちを想い、瞳を閉じる。
すぅっと深く呼吸して、そして立ち上がる。
「それこそ、無駄な足掻きというものだよ」
たとえ、その言葉が真実だとしても。
「君の願いは何? ボクがそれを叶えてあげる」
たとえ、その言葉に嘘偽りが無いのだとしても。
「そのあとに支払う代償がこの世界なら、何も願わない」
静かに告げると、訳がわからない、というように、二本足で立った小動物は肩を竦めた。
「ボクらはこの世界を消したりしないさ。結果この星がなくなるだけ」
「一緒だわ。だからわたしは何も願わない。浄化されなさい。生きとし生けるもののために」
「ボクが死んだって何も変わらない。人はまた新しいボクを作り出す」
小動物は笑う。そして確信めいた予言をする。
「たとえボクを殺しても、人間の欲がまた新しいボクの仲間を作り出す。
君のやっていることは、全くもって無意味なんだよ」
それが世の常だからね、そう云って小動物は群れを成す。
どれだけの人が、この生物の生血になったのだろう。
それを考えると、この生命すら、護ってやりたくなるが。
「わたしの仲間、みんなを傷つけたあなたは許さない」
走馬灯のように駆け抜けていく仲間たち。
最後をわたしに託してくれた大切な、大好きな人たち。
希望の光を、わたしに見ていてくれるなら---
「わたしは、負けないから」
自己犠牲が尊いとは教えられなかった。
自己犠牲ではなく、そこに自分の満足を見出せるなら、それでよかった。
人間の欲の塊、それを目の当たりにするのはつらいけれど。
ふっと力を入れていた全身から、力が抜ける。
『リラックス、リラックス』
『最初から力みすぎだよ』
『大丈夫。僕らも居るよ』
『問題ない。身体は遠いが、想いは共に』
『交信可能。一緒に居るよ』
『やっと私の存在に気づいてくれた?』
『まったく、世話が焼ける人ですね』
『一緒にその地に立てなくてすまない。だが共に』
たくさんの声が聴こえる。幻聴ではなく、本当に。
わたしの頭はどうかしちゃったのか。
『なんだそれ、俺らがせっかく力送ってんのによ』
信じられないって?
そう云って、呆れたような声を出す少年に、思わず笑みが零れる。
そうだね、心で繋がってる。
目に見えないものだけれど、身体のどの臓器を探しても出てこないけれど。
瞳を閉じれば、惑星の声さえ聴こえてきそうだ。
育んで、試練を与え、進化させた生命の母体。
人間の欲に、他の生物までも巻き込んじゃいけない。
「みんながいる。傍にいてくれる。心強いな、ホント」
先刻まで闇の中に居た。
あれは孤独が見せた幻。
寂しさに負けそうになったが、今は嬉しさで涙が出そうになる。
「いくよ、みんな!」
『『『おう!!!』』』
群れを成した小動物を浄化するために、力を練り上げていく。
わたしに、神子に与えられた力。
それは、全ての生きとし生けるものを浄化する力。
悲しみも。柵も。人間の欲も。
人間が勝手に聖なるものと位置づけている力だけれど、少しだけでも今回の旅で、役に立てると実感した。
だから、自信を持とう。
何で自分なんかに、と今でも想う。だけど、今はこの力が少しだけ誇らしい。
今、みんなの、気持ちをひとつに----
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
突発走り書き。なんか、最終決戦ぽい。
RPG的な発想だな。いきなり着地点か。
しかし、最終戦は主人公(?)1人だけになってるようだが。
これは大丈夫じゃなくないか?
ぽつり、と雫が頬を伝う。
最初の一粒を境に、霧雨となる水に、青年はかごの中身を濡らさないように走った。
「帰りおったか」
はぁはぁ、と肩で息をする青年に、柘榴の瞳をした少女は呟く。
「はい、始祖様の仰ったとおりですね」
午後から雨が降る、と見事なまでに晴れ渡った空を見上げて言い切った少女に、最初は戸惑った。
だがしかし、旅慣れている彼女の予知的発言は日常茶飯事のこと。
しかも外れることなど殆どない。
今回も早目に宿を取って、必要物資を青年が買いにいっている最中に降り出した。
「どうして判るんですか?」
外套についた雨粒を払い終わって、壁につるすと、青年はふと疑問に想ったことを口にする。
「匂うのじゃ」
「匂う?」
「そう、雨の」
そう言ったきり、彼女は宿の備品なのか、いつの間にか手に入れたらしい本に目を戻した。
『だから、宿で休もうかって提案したじゃないか』
『だって、これ以上日程崩したくなかった・・・』
『お前、雨降るときいつも調子悪くなるんだから今更だろう』
そんな会話が隣から漏れ聴こえてくる。
呆れたような落ち着いた男性の言葉は、決して女性、少女だろうか?、を責める言葉ではなく、心底案じている様子だ。
その言葉に、小さく、ごめんなさい、と女性の言葉が続く。
『温かいものでも貰ってくる。何なら食える?』
『消化に良いもの』
『了解』
その後、隣の扉が開いて、そして閉まる音がする。
階下の食堂にでも注文しに行ったのだろう。
「雨が降るだけで調子を崩す方もいるのですね」
「隣の部屋の会話に聞き耳を立てるなど、行儀の悪い」
「すみません・・・って、そういう始祖様はどうなんですか」
ちゃっかり内容を把握しているらしい少女に、青年はため息をつく。
その様を見てふっと笑うと、少女は本を閉じて、ゆっくりと立ち上がる。
「ユイか。久しいの」
『その声は、シアン様???』
「そちらに行ってもよいか?」
『構いませんけど・・・』
そうして部屋を出て行く少女に、青年は迷った挙句、ついていくことにした。
「相変わらず、不便な身体をしておるの」
「お恥ずかしいです」
扉を開けて開口一番そう言った少女に、女性はベッドから起き上がると、視線を落とす。
「お加減が悪いのにお邪魔して申し訳ありません」
「いえ、私の方は全く通常通りですのでお気になさらず」
雨の日は調子が悪いのが通常だ、という女性に、青年は哀れみすら憶える。
「それにしてもシアン様、お久しぶりですね」
「何年ぶりかの」
「いやぁ、それは私にも・・・」
「とうとう呆けたかえ?」
「否、一般の方が居る所でお話したくない、という意味で・・・」
あははは、と明後日の方向を見ている当たり、彼女も一般に見えるが、一般ではないのだろう。
「なんだ、声が多いと想ったらシアンか」
「相変わらず小娘に手を焼いておるようじゃの」
「や、俺は別に困ってはいないから。というか俺で遊ぶのやめてくれ」
少女の言葉に背の高い男性は否定の言葉を返すと、嫌な記憶でも甦ったのか、こちらに視線を投げてくる。
「あんた、今のシアンの連れか?」
「えっと、はい」
突然の問いかけに、青年はシアン=少女という等式を咄嗟に完成させて頷く。
「始祖様にはお世話になっています」
「なんだシアン。お前、連れに名乗ってなかったのか」
「悪いかえ?」
「シアン様、一緒に旅をするなら名前くらい教えてあげても・・・」
「なんじゃ、ユイまでわらわが悪いと申すか?」
「だって仲間じゃないんですかー?」
そう言って唇を尖らせた女性は、酷く子どもっぽく見える。
普段少女が少女らしい言動を取らないから、こういう行動があることすら忘れていた。
「シアンのやつ、ユイの気を紛らわしに来てくれたんだな」
ぽつりと呟かれたその言葉と共に、男性はほっとため息をつく。
「始祖様とは古いお知り合いで?」
「あぁ、まぁな。ユイのことはシアンの方がよく知ってるかもしれない」
「・・・・・・?」
「雨でユイが体調が悪くなるって俺に忠告してくれたのはシアンなんだ」
「始祖様が?」
「俺は言われるまで気づかなかった。でもよく見てみると、本当に雨の日はつらそうで」
「・・・・・・」
「見ているうちに、目が離せなくなった」
何でお前にこんな話してるんだろうな、と男性は苦笑すると、少女たちの会話に加わる。
「なぁ、シアンも一緒に参加しないか?」
「そう、それが良いですよ、シアン様!」
「もう人の争いごとに関わるのはごめんじゃ」
「シアン・・・」
「・・・ここを通ったのは、たまたま?」
「たまたま、時の巡り合わせじゃ。いまはこやつと旅をしておる」
「始祖様」
「面倒ごとは、こやつの世話でいっぱいいっぱいじゃ」
ふぅ、と長く吐き出された息の意味を青年は知る由もない。
「今のおぬしたちの主はおぬしたちを泣かせてはいまいな?」
「・・・あぁ」
「・・・もちろん!」
沈黙を破って紡がれた言葉に返ってきた言葉は、肯定。
青年はこの短い言葉にどれだけの意味が込められているのか、知らない。
「シアン様、また季節が巡っても、どこかで逢えますように」
「そうじゃの、また、いつかの」
「シアンとの旅じゃ、色々と大変だろうが、元気でな」
「ありがとうございます。お2人とも、お気をつけて」
次の朝、すっきりと晴れ渡った空の下。
体調が回復したらしい女性の顔色は、昨日とは比べ物にならないくらい晴れ晴れとしていて。
「あ・・・・・・」
そう言えば、と青年は手を振りかけてやめる。
「どうかしました?」
問うて来る女性に、ひとつ訊いても良いかと訊ねれば肯定の返事が来る。
「雨の前兆って判りますか?」
「あぁ、はい」
「何故?」
「私は気圧の変化に弱い体質だから、身体が教えてくれるんです。あとは・・・」
「あとは?」
「あとは、雨の匂いがするから、ですかね」
それを聴いて、目を瞬いて、少女を見やる。
少女は、いつもと変わらない表情をしていた。
だが、どこか満足そうでもある。
礼を言って、改めて男性と女性と別れて、本来の当てのない旅路に戻る。
少女の隣を歩きながら、雨の匂い、を探ってみる。
だがそれは、青年にはよく判らなかった。
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突然始祖様シリーズ書きたくなったので書きなぐりました。
ただ単に、気圧の変化で調子が悪くなる人の話を書きたかっただけです。
『見ているうちに目が離せなくなった』って言うの、なんか良いな、って想って。
始祖様の名前が出てきてますが、これは本名かどうか判んないですね。通称?
名前は相変わらず適当につけてます。
始祖様、昔の仲間に再会、の回ですかね。
昔出遭った人間の話は書きましたけど、仲間の話は書いてないなー、と想いまして。
『これは誰もが参加しなければいけないゲームだ』
その言葉を聴いたのはいつだっただろうか。
あの言葉が頭に響いたかと想ったら、私はこの世界にいた。
ここは、『不思議の国のアリス』によく似た世界。
ただ、会う人会う人物騒な、ちょっと変わった不思議の国。
ハートの国、マフィア、公爵有する遊園地での領土争いがゲーム。
面倒だが、この世界の人間はゲームに参加するのが義務らしい。
だが、私ともう1人、アリスは違う。
余所者と呼ばれることに相変わらず慣れはしないが、余所者は除外されるらしい。
余所者は、ただこの世界で人と触れ合って、過ごしていけば良いのだという。
引きずられるようにして白兎にハートの城へと連れ去られていったアリスの事を想いながら、私はふぅっとため息をついた。
「なんだい? 私の紅茶がまずいのか? それとも目の前に広がる光景に嫌気がさしたか」
「否、そういう訳ではなくて」
「では、どうしたというんだ?」
マフィアのボス、ブラッドは昼間の所為か気だるげにこちらに問いかけてくる。
余所者で、領土争いに関係のないアリスと私は、この世界を自由に行動できる。
今日も紅茶好きのブラッドのお茶会に誘われて、屋敷の庭にいたのだが。
「アリス程気のあう友達は今まで会った事がなかったものだから」
「・・・・・・彼女がいない茶会は意味がないと?」
「ブラッドの淹れてくれる紅茶は美味しいんだけどねー」
そう云いながら、目の前のオレンジの山の一角を切り分けて自分の小皿に載せる。
「アリスとゆっくりお話できるのが、ここか遊園地しかない、って云うのがね」
「君は時計屋の居候だろう」
「ユリウスの仕事の邪魔はしたくないもん」
最早慣れてしまったにんじんケーキを頬張り、今日も美味しい、と感想を漏らす。
そうすれば一緒にお茶をしていたエリオットが、だよな? だよな?? と鬱陶しいくらい嬉しそうに懐いてくる。
一見、マフィアの中では一番強面で、粗雑なイメージの青年だが、その頭に兎耳が生えている所為か、それ程怖くはない。
しかも、彼の内面を知れば知るほど、犬がじゃれ付いてくるような、大型ペットを飼っているような気分になる。
しょぼん、と耳を垂れ下げている様は、なんだこいつ、可愛いじゃないか、コンチクショウ! と思わず拳を握りたくなる。
懐くエリオットを遠い目で見守りながら、全く君の味覚は信じられないよ、とぼそりとブラッドが呟いた。
まぁ、彼がそういうのも解らなくはない。
なんせ、お茶会のときだけでなく、食事の時間さえこのオレンジの洪水に浸っているとなれば、気も滅入るだろう。
しかもブラッドとエリオットの付き合いは長いと聴く。
エリオットのにんじん料理好きは折り紙好きだ。本人曰く、にんじん自体が好きな訳ではないらしく、飽くまでにんじん料理が好きらしい。
だが、にんじんスティックをポリポリと齧っている様を見ると、それは料理なの? と疑問符を発したくなるのだが。
「いっそのこと拠点をうちに移したらどうだね」
「それは前にも云ったけどお断りします」
「・・・・・・まったく、相変わらずつれないね」
「時計塔は気楽で良いんですよ」
「私には君の考えが理解できないね。私は時計屋は好きにはなれないんだが」
「前に葬儀屋、って云ってた件?」
「なるべくなら君にも近づいて欲しくないんだがね」
「お生憎様。もう暮らし始めてどのくらいになると思ってるの?」
そう云って、最後のひとかけらを口に運ぶと、香りの良い紅茶で喉を潤す。
「ブラッド、この辺の焼き菓子持って帰っても良い?」
「・・・・・・はぁ、好きにしろ」
「エリオット、次の新作のにんじんお菓子期待してるって料理長に云っといてー」
「おう! 途中まで送ってやろうか?」
「ありがと、でも大丈夫だよ。私は余所者なんだから」
ごちそうさま! そう云って笑って席を立つ。
相変わらず顔の判別できないブラッドの屋敷の使用人に焼き菓子を包んで貰って、笑顔で礼を云う。
「いいえー、どういたしましてー」
「またいらしてくださいねー」
主の気だるさが移ったかのように気だるげに間延びした言葉を返してきてくれることにももう慣れた。
慣れとは、恐ろしい。そうつくづく思う。
ブラッドの屋敷を出て、時計塔へと向かうべきか、遊園地へと向かうべきか迷っていると、さわやかな声が私を呼んだ。
「やぁ、冒険かい?」
「エースと一緒にしないで頂戴」
「うーん、君はもっと冒険を楽しむ必要があるよ」
「そういうエースの目的地はどこ?」
「え? 時計塔だけど?」
今まさにブラッドの屋敷を出てきたばかりの私は盛大なため息をついた。
万年迷子なハートの騎士、エース。彼の方向音痴は筋金入りだ。
「こっちはブラッドの屋敷に続く道。時計塔はあっち」
「あれー? そうかなー、このまま行けばつくはずなんだけど」
「私も時計塔に帰る所だから一緒に行きましょう」
「もつべきものは親切な知り合いだよねー。うん。うん」
そう云って笑うエースは爽やかそのもので、悪意など感じられない。
それはそうだ。彼は望んで迷子になっているわけではない。
冒険がどうの、といってはいるものの、一応万年迷子な方向音痴を直そうとはしているらしい。
だがそれで改善されたかといえば、答えは否なわけだが。
「エース、もう今度からブラッドの屋敷方面には迷子にならないのよ」
「えー、そういわれてもなー」
「あんた、一応それでもハートの騎士なんだし、敵対関係なのよ?」
「でもエリオットは優しいぜ?」
「あの人は面倒見がよすぎる所為で苦労性なのよ・・・」
ちょっとした哀れみを感じながらそう呟く。
「ディーとダムがあんたが迷い込んでくると返り討ちにするどころか重症になるから心配なのよ」
「ま、俺、これでも騎士だからねー」
「うん、だからまず、敵対領土には行かないようにしようよ、ね?」
じゃっかん疲れを感じながらエースを諭す。
善処する、との言葉を受け取れただけよしとしよう。
だが彼の場合、どんなに善処してもブラッドたちが被る心的被害は多いわけだが。
時計塔の広場についた途端、時間帯が変わる。
昼から朝へ。これなら遊園地に行って置けばよかったかな、と少し後悔する。
突然変わる時間帯も、その規則性のなさも、最初こそ戸惑いはしたが、今は平気だ。
そんな、この不思議な世界の日常に慣れて来ていた私は、エースをお供に時計塔の階段を昇る。
エースの部屋の前で別れ、自分はユリウスへの差し入れのコーヒーを淹れてから作業場に向かうことにする。
こぽこぽと沸騰するお湯を見ながら、ふと元の世界のことを思い出す。
この世界は夢なのだと、ナイトメアはいっていた。
これは夢だよ、そうささやく彼の声が鼓膜に張り付いてはがれない。
ゆめ、ユメ、夢---
いつかは向こうに帰って、ちゃんと果たすべき責任を、やり残してきた全てのことを片付けなければいけない。
それが自分のやるべきことだと思うし、そうすべきだとも思う。
ちくりと何かが胸を刺す。
これは罪悪感だろうか。
アリスもナイトメアに夢だといわれたそうだ。彼女と全く同じ夢を見ている事になる。
いくら余所者とは云えど、そこまでシンクロしなくても良いだろう。
アリスも、遣り残してきたことがあるといっていた。
でも帰る方法が解らないから、取り敢えずこの世界を楽しむのだ、と。
自分はどうだろうか。
この世界の人とそれなりに親しくはなってきたけれど、楽しめているか。
自分の夢なのだから、楽しめばいい。その理論は間違ってはいない。
夢でまで根暗な自分を出してどうする。
アリスはペーターに連れ込まれた。
だけど私は---?
ドリップされたコーヒーを片手に、ブラッドから分けてもらったお菓子をもう片方に持って、この塔の主の部屋へと向かう。
内心、ここに留まって良いのだろうか、という不安を持ちながら。
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ハトアリ二次創作。
アリス自身がトリップ主人公なので、そこにトリップしてみました。
アリスが大事にしてきた時間の世界なので
そこに本当の意味での『余所者』が入れるかは疑問なのですが。
というか、アリス出てきませんでしたね。連れ去ったのはペーターです。
ブラッドの気だるさが表現できていれば本望・・・・・・!
海梨さんの市で支援に当たってくれている方が心配してくださっていました。
『海梨さん、連日報道ばかりで苦しくなってない?』って。
海梨さん、阪神大震災のときに学習しました。
災害時のTVはつけっ放しでも、同じシーンしか流してくれない、と。
当時の情報網では仕方のないことだったのかもしれませんが
小学生の海梨さん(学校も通常通りでしたが、体調悪く休んでいた)にとっては
アニメがないことのほうが心痛でした。
ツイッターを見る限り、アスペを抱えている子どもさんが通常の番組を見れないことで
パニックになったりしているようなので、当然の反応だったのでしょう。
そして運の悪いことに、頭の痛くなるような画像しか流れない。
海梨さんはずっとTVを見ていたので、上空から映される燃える朱と暗闇のコントラストが瞼の裏に焼きついて離れませんでした。
眠っている所をたたき起こされるような音(人形ケースが落ちて割れる音)で起こされたので
揺れに対しても敏感にはなっているようです。
今回、阪神のときと明らかに違うのは津波の被害が桁違いというところ。
今でもスマトラのときの津波の映像が鮮明に脳裏に思い出されるというのに
新たな津波の映像が追加されて、しかも様々な角度から、色々な場所で。
視覚派としては、ちょっと刺激が強すぎるんですよね、現実映像は。
実際に起きていることだと認知していることだからこそ、自分をそこと隔てなく考えてしまって
頭がプチパニック起こしてます。
だから今回は早々にTVを消すか、スカパーに逃げるという手段を取らせて頂いています。
不謹慎かと思われるかもしれませんが、ツイッターとネットで随時情報を仕入れつつ
なるべくフラッシュバックが起きそうな画面を見ない様に努力してます。
被災者でもないのにPTSDになって負担を増やしてもいけないので。
西日本在住なので幸いにして被害がなく、電力、ガス共に安定供給です。
昼間はなるべく電気を消して回っていますが。(送電できないんですかねぇ?)
通常生活を営み、買占めをせず、買い控えをせず、本当に、通常通りに。
被災された地域の皆様と、それを支える皆様の日常が一日も早く戻ってきますように。
今朝寝から起きてお昼食べた。
3時っておやつの時間ではないか〜
それにしても眠い。
昨日からずっと眠い。
明々後日はvolunteer納めなのに〜
4時間ぶっ続けなのに大丈夫か?
そのあとはゲーマー落ちする。
この体温を奪ってくれ
2009年6月19日 ポエム季節外れの温度
この季節にこの温度
僕の心は冷たく冷え切っていて
この室温でもまだ高い
暖めて欲しいわけじゃない
いっそのことこの体温を奪って凍死させてくれ
生きるのはしんどいよ
何故他の生物を淘汰してまで生きなければいけないの
解らない
解らないことが解らない
解って欲しいけれど解って貰えない
気持ちにぴたって寄り添って貰えない
それがどうしてこんなにも苦しいのか
解らない
解らないことが解らない
泣いているあなたに如何接すれば良いのか
放っておいてって云われてもそれができない
自分の所為だって想えば想う程
自分の首を絞めて苦しくなるのだけれど
ぎゅっと痛くなる胸の感覚に
耐えなきゃいけないんだと思い知る
僕は僕が大嫌いで
どうしても好きになれそうになくて
自己肯定することも受け入れることもできなくて
他の人に求めてしまう
それが重荷なのだと気づいていても
僕は僕が見えない世界にいるから
受け容れてもらえた 理解してもらえた って感じて初めて
人を信じてみよう そう思えるんだと想ってる
でも他人を変えるのは無理だよ って知ってる
どこまで行けば 未来は見えるんだろう
この果てない闇の中
苦しくても哀しくてもつらくても歩き続けなければいけないときもある
その場に立ち尽くして灼熱の太陽に照り付けられて力なく倒れ伏すよりは
一歩でもその足をオアシスへと向けて歩を進めなければいけないときもある
それでもどうしても立ち止まってしまいたくなるとき
周りに誰もいなくて独りぼっちだと感じていて哀しくて胸が押しつぶされそうで
こんなにも誰かを欲しているのにこんなにも誰をも拒絶していて
解ってもらいたい解りたいだけど全部解るのは違う人間だから無理な話で
100%を求めてはたどり着けない場所
自分が安心感を得られないと嘆くよりも先に
数%でも理解を示してくれたことに感謝すべきなのだろう
そう解っていてもその微妙な認識のズレが気になって
ズレはやがて大きな想像のズレとなり
自分とは違う虚像をその人の中に創り上げるだろう
そしてそこから発せられた言葉はもはや自分へのものではなく
その人の中にある偽りの自分への言葉であって
やはりきちんと正しておくべきだったと後悔する
言葉とは表面的な意味をさらうか
それともその言葉の中にある意味を探るか
それに拠ってもここを読んでる人たちにも影響を与えるだろう
そして目に見えない僕を想ってくれるか けなすのか
それは人それぞれで一概に何が起こるとは判らないけれど
苦しいと感じているときリアルな言葉で書こうとすれば擬音語ばかりで
哀しいと感じているときリアルな言葉で書こうとすれば擬音語ばかりで
頭の中は論理的じゃない
非常に混沌とした何かになっている
それが今の僕の実情だから